kamonasubiのブログ

我が履歴書

旅2

ISUZUの古びたワゴン車

カーステレオからは「青い山脈」が流れている。

 

「おれっちは各地の温泉を巡るのが好きでね、それも旅の醍醐味の一つなんだ四国だと道後がよかったな、有名どころの裏手に現地の人が行く大衆銭湯があんだよ、おれっちは高級なとこより、そんなとこが好きだよ、鴨っちは道後に行ったことはあるかい?」

 

『ええ、2度行きました。1度目は近畿から2号線を渡り広島までゆき、しまなみ街道を渡って、道後を目指しました。自転車で』

『2度目はバイクで四国を一周したときに寄りました』

 

「へえ、鴨っちも案外 旅が好きなんだなあ、で、今からどこに行きたいんだよ?今ならおれっちは上機嫌だ、何でもリクエストに答えるぜ」

 

『ニューヨークはいかがでしょうか?』

 

ぶほッ

 

「あんたも冗談が下手だぜ、香川の友達に会いにいくんじゃないのか?ニューヨークってかなり遠いぜ?車で行けるのは大阪ってとこにある国際空港までだ、そこからは飛行機で海を越えて行かなきゃいけない」

 

『気がかわったんです』

『JFK空港というところまで行ければ、現地の友達が迎えにきてくれます』

 

バスで出会った青年はしばらく考える。

 

「よし、わかったよ、おれっちも旅は流れるようにするのが好きなんだ、これも何かの縁だ、一緒に行くか、ニューヨークってとこによ。あんまり知らねえけどな、そのニューヨークってとこは、確かタクサンの国が集まったことを、まとめて、そう呼ぶって学校で習った記憶があるぜ。フランスとかドイツとかそういったところをまとめてそう呼んでんだよ」

 

『勉強になります』